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相場雑感(8/21)

日経平均ビットコインは対照的な動きになる可能性

日経は週足MACDがシグナルとDC
BTCは週足MACDでシグナルとGC

対照的な動きだと思う。
日経は週足のBBが広がってきており、大きく下落する可能性がある一方で、BTCは大きく上昇する可能性があると思う。

日足で見ても、日経は一目で三役暗転の状態、BTCは一目で三役好転の状態

半導体不足の一因として、仮想通貨の暴騰もあがられるのかもしれない。
2020年10月から2021年5月にかけて、約6倍に値上がり。

 

危機とインフレを繰り返すのか

BTCは非中央集権的で、管理者のいない通貨であるところに惹かれている。
国家や中央銀行に管理される通貨は、中央銀行という機関が独立しているという建前だが、結局政治の影響で、通貨の増発を迫られ、最終的にはインフレに陥るのではないか。

ブリッジウォーターのレイ・ダリオ氏は「危機とインフレを繰り返す」ということを数年前に言っていたが、結局、経済危機と通貨の増発の繰り返しが行われることを示しているような気がする。
通貨の増発は、非伝統的金融政策といわれているが、フランス王朝や江戸幕府も通貨の増発(貨幣に含まれる金を減らして増発するなど)していて、ある意味で、伝統的な金融政策といえる。

通貨の増発はインフレを最終的に招くが、その際の景気状況によってはスタグフレーションという、不況下の物価上昇ということもありうる。
つまり、通貨増発によってインフレーションが起こりつつあるものの、コロナなどで企業活動は思わしくなく景気が悪い、量的緩和しようにもインフレ気味でできない。下手をすると引き締めないといけない、という状況も想定しうるだろう。

スタグフレーション時には、株価は下落、債券も下落(金利は上昇)となり、投資先がないことになるが、通常は、GOLDが選択されるようである。

日本の場合、GOLDの価格と同時に日本円の動きも見ないといけないので、複雑ではある。

 

日本円の実質実効レートが70近辺まで下落

久しぶりに日本円の実質実効レートをみると、70まで落ち込んでいた。
ネットで調べるとやはりニュースになっていて、1970年代と同じぐらいの円の強さ(弱さ)と書いてあった。
一方で、アメリカではCPIが+5%という急上昇を見せる一方で、日本ではCPIが0近辺で動いている。
通常であれば、インフレ気味の国の通貨が売られて、デフレ気味の国の通貨は買われると思うが、物価で見ると円が強いと評価されてもよさそうなものだが、なぜ実質実効レートがこんなに低いのか疑問に思う。

第二次安倍政権成立時から、実質実効レートは落ちていて(円安になっていて)、いわゆるアベノミクスと日銀の量的緩和によって円安が誘導されたといえる。
安倍政権が長期にわたって高支持率であったことから、この政策は国民的な支持を得ていたといえるだろうが、この是非について評価するのは、かなりの時間を要すると思う。

日本は今後高齢社会になって、生産よりも消費が多くなっていくから、基本的には消費に有利な円高のほうが、望ましいのではないかと思うが、それも歴史が評価するだろう。

テクニカルで見てみると、

実質実効レート:70.59(-)
9MA:73.93(-)
25MA:76.57(-)
75MA:75.79(0)

中期>長期>短期という並びになっていて、下落相場入りの並びである。
もしかすると超円安時代が到来するのかもしれないが、実質レートなので、相場に反映されるかどうかはドル円のテクニカルを見たほうがいい。

f:id:TACOIC:20210821165531p:plain

棒グラフ:実質実効レート ピンク:9MA 黄色:25MA 水色:75MA

 

ドル円(週足)を見てみると、下のようになっていて、特定の方向に動き出しそうには見えない。
2016年ぐらいから、100円から120円の間を行ったり来たりしている相場。

f:id:TACOIC:20210821171007p:plain

棒グラフ:ドル円  ピンク:9MA 黄色:25MA 水色:75MA

 

一目(週足)で見ると、円売りにアドバンテージがあるように思えるが、MAで見る限りトレンドがあるとはいいがたいだろう。
一般的にボラティリティーが下がりきった後には、大きな動きがあるとされている。